2016-09-27 15:32

サイズ直しの仕組みと手法

サイズ直しってどのようにするのかご存知でしょうか?

こんな疑問を感じた人はきっと多いのではないでしょうか?

ここから先の回答は、僕自身が知ったことをお伝えします。
一般的にサイズを大きくや小さくは一度切断してから大きくする場合は継ぎ足し、
小さくする場合は、取り除くその後に、その部分をロー付けするがジュエリー加工では一般的です。

では、僕の見解で、この他にもあります、
例えばサイズ変更機もあります、指輪の内側から圧力を変えて広げ大きくして、
小さくする場合は周りから圧力を加えて小さく縮める方法がありますが、これは甲丸などシンプルなデザインでしかできず。
内側又は外側に傷等がつく可能性あるため、サイズ直しで受けた場合に使うことはありません。

ありませんというのは、制作の段階でサイズをキッチリと合わせる目的で調整機を使うことはあるためであり、
預かりものでは使用しないというのが見解です。

この他には、指輪の内側と外側をロールかけるサイズアップ機もあります。
これは当店でもありますが、もしも使うとしたらサイズ2号アップまでであり、
デザインも特定されます。

というのは、例えば昔ながらのデザインでロー付け出来ないデザインなど
またサイズ直しが困難な場合にのみ使う可能性があるというだけであり、
実際に工具そのものは持っていても、現在まで出番がなかったので、今後も出番がない可能性は高くなります。

では、当店の今はどのようにしているのか?
これはロー付けでは少なくとも指輪を600度から800度に熱しないとロー付けが出来ないため
指輪へのダメージも免れないと思います。

それが出来るのも、設備の問題でありますが、パルス溶接機を導入しております。
これは、パルスとは一般的にレーザー溶接機的なイメージであるにも関わらず、
アーク的な一面が強く、また波形を細かく調整することでより深く溶接が出来る特殊な機械を
アメリカから直輸入しました。

これは、日本でもあまり持っている工房が少なく、大変珍しいものだと思うのですが、
これらは溶接をしても全く問題なくさらには、変形テストを繰り返しても接続部分を全く切り離れることなく
サイズ変更したお客様にもロー材などの他の金属を使うことなく溶接が出来るため、大変重宝しております。

このようにサイズ直し一つを取って考えても、いろいろな手法があります。
一番よりと思えるのは最後に説明した友付けでありながら、熱しないサイズ直しであります。

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