2016-12-28 13:45

青の宝石サファイアを使うのは「一途な思い」のメッセージだった。ダイヤモンド以外の石をリングに入れる意味とは

エンゲージリングやマリッジリングの宝石といえば、光り輝くダイヤモンドの印象が大きいのではないでしょうか。
しかし、ダイヤモンドだけでなく青の宝石「サファイア」をリングに入れたものを選ぶ人も少なくありません。
ダイヤモンド以外の石をリングに入れるにはどのような意味があるのでしょうか。

花嫁の幸せを願う ヨーロッパのおまじない「サムシングブルー」

画像ロイヤルブルーダイヤモンド
もともと、花嫁が結婚の際に青いものを身につける習慣は200年以上も前からヨーロッパで行われてきました。
それは、いわゆるおまじないのようなもので花嫁の幸せを願って「なにか4つのもの」を結婚式に身につけるのが古くから行われてきました。
そのなかの「サムシングブルー」つまり「なにか青いもの」があります。
この青いものには、誠実さをあらわす意味があり純白を意味する白のほかに身につけられていました。
本場ヨーロッパでは、花嫁のガーターに青いリボンをつけ見えないところに青いものを身につけるのが一般的です。
日本でサムシング4が取り入れられるようになったのは、結婚への意識が「嫁ぐ」という固いイメージから「見送る」スタイルに変化したころです。
結婚式が華やかかつ自由なスタイルの選択ができるようになりました。
「家族の絆」をテーマにし、ブライダル業界演出のひとつとしてこの「サムシング4」が取り入れられました。
そのため、日本でのサムシング4の考え方というのは本来の「おまじない」の考え方とは異なるのかもしれません。

今でもその演出はブライダル業界でとても人気があり、家族だけでなく友人など身内以外の人とも一緒に行い「繋がりの演出」としても用いられています。たくさんの人と幸せを共有したスタイルは今の時代だからこそより新鮮に感じるのでしょう。

信仰心がある日本人だから入りやすかった 他国のおまじない文化

何かに願いを託すのは、日本でも古くから行われてきました。
日本では、古くから「御守り」が願いを託す方法として親しまれ、そして自分の身代わりとしても大切に身につけられてきました。

たとえブライダル業界の演出であっても、「花嫁の幸せを願うおまじまい」と聞けば他国のおまじないであっても「取り入れてみたい」と感じたのかもしれません。

サムシング4を結婚式に取り入れる人は多く、みんなで考え幸せを願うスタイルが今でも人気です。
日本では、リングの内側にサファイアを入れサムシングブルーとして取り入れられることもよくあります。

「これからのふたりの人生が幸せであるように」
そんな願いが込められているのかもしれません。

幸せを願うことは国境を越えても同じことなのでしょう。

イギリスの亡きプリンセスも身につけた サファイアのリング

画像サファイヤ
日本でサファイアをリングに入れることが人気になったのには、サムシング4の「おまじない」という意味だけではありません。
それは、亡きイギリスのプリンセスダイアナ妃がチャールズ皇太子からもらったリングもサファイアがついていたのです。
これはとても有名な話で、恐らくチャールズ皇太子自身がダイアナ妃の幸せを約束する意味を込めて贈ったのでしょう。
ダイアナ妃は、親しみやすく優しい性格が世界中の多くの人から愛されていました。
日本でもダイアナ妃に魅了された人はたくさんいました。

「素敵なプリンセスの魅力に自分も近づいてみたい」
それが、おまじないとは別の理由で人気になったのかもしれません。

サファイアに込められた一途な思い

そもそも、サファイアの宝石言葉は「誠実」「自愛」「徳望」という平和を願う意味があります。
そのため、サファイアはティアラや王冠など王室の装飾品に多く使われてきました。
平和を願うだけでなく、「一途な思い」の意味も込められていて昔から貞操を守るために男性が女性に贈る宝石でもありました。

「一生あなただけを愛します」
そのような意味が込められているのでしょう。

リングに込めたサファイアは、誓いの約束を形にしたものなのかもしれません。

リングで誓う「ふたりの幸せ」よりも大切なこと

スピリチュアルな世界に縋り、自分の現状に変化を求める人がたくさんいます。
このサファイアのリングもそのひとつなのでしょう。
しかし、物だけに縋るのではなくそこには必ず「自分の努力」が必要になります。
幸せになりたいのであれば、自分を愛し相手を愛することで幸せになれます。
結婚というのは、お互いの人生のなかでたったひとつの「出来事」に過ぎません。
その出来事からどういう形をつくり歩んでいくかは、お互いの気持ち次第なのです。
素敵な未来は、自分たちでつくっていきましょう。

「健やかなときも病める時も愛すること」


その愛することのなかには苦しいことや辛いこともあります。
愛するという言葉には、支えあう意味も含まれているのかもしれません。

10年後、20年後、幸せを感じた結婚生活が送れていたとしても、それはあのときのサムシング4のサムシングブルーではなく「ふたりの努力」なのです。
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